夫源病
夫源病(ふげんびょう)とは、テレビ・雑誌各メディアで話題にもなってきていますが
文字通り夫が原因となり、妻の身体や心が不調になる病気
夫源病は夫の何気ない言葉、無神経で鈍感な言動に対して
不満を感じ、日々改善が見れない夫の言動に強いストレスを感じるようになり
夫の存在自体が日々のストレスとなり
ストレスが発散しきれないと自律神経と共にホルモンのバランスが乱れ
様々な問題が生じ始めます。
脳内物質のセロトニンの減少
そして、セロトニンが減ることによって疲労感がつよくなったり、集中力が低下する。
自律神経のうち副交感神経が過度に働くと筋肉が緊張して
肩こりや腰痛、背中のはりなど、全体に骨格が歪みが生じます。
めまい、吐き気、食欲不振、胃痛、胃のむかつき、不眠、動悸、腰痛
肩こり、頭痛、うつ、メニエール病、生理痛といった症状が現れます。
妻の心身に症状から見ると40代から60代によくみられる不定愁訴である更年期障害に類似している。
本来なら更年期障害と診断されてきた中年女性の不定愁訴は
実は夫に原因があるのではないかという見方もあります。
夫源病になるのは40代から60代の更年期の女性だけに見られる症状ではなく、
20代から30代の世代の女性達にも多くの症状が見られます。
「結婚直後の発症」や「若年齢化でも発症」更年期障害の症状がなくても
夫源病の症状が出ている場合があるのです。
夫がいる女性なら誰でも夫源病になる可能性はあると言えるでしょう。
様々な不定愁訴を症状とする病気概念で、医学的な正式な病名では無い。
1955年京都生まれ。国立三重大学医学部卒業後、国立循環器病研究センター(心臓内科)
循環器医師の石蔵文信氏が男性更年期外来で
中高年の夫婦患者を現場で診察、カウンセリングをする中で
中高生男性が会社を定年した後の喪失感や
男性の更年期症状による身勝手な行動や、妻への依存
自身のストレスを妻にぶつけることで、妻がストレスをためて病んでしまうものでした。
その原因に気付き、夫源病と命名しました。
症状として類似しているものが主人在宅ストレス症候群がある。
夫の休日に一緒に過ごすと妻のメンタルヘルスや体調が不調になる。
近年、熟年離婚の原因とされており、今後も増加傾向にあると報道されている。
更年期障害だからと夫源病に気が付かない
中高年女性の体調不良の多くは更年期障害と考えられて、
ホルモン療法・漢方治療や心療内科などの様々な治療方法が紹介されているが
どれも有効な治療方法ではなく対処療法のため
いつまでたっても更年期障害の症状が改善しない。
更年期障害の原因は姑との嫁姑問題であったとの説もあるが
戦後、核家族化が進み
現代においては女性の社会進出や世間の女性に対する偏見や要望
日常生活においてストレスを抱えプレッシャーを感じる生活に
30代から40代女性は更年期障害の症状に悩まされる女性が増えてきたとされるが
本当に更年期障害が原因とは限らない。
女性のホルモンバランスの変化が原因というのなら
なぜ病院に通院しても症状が改善しないのか?
その原因は体内にあるのではなく、外的要因があるのではないだろうか?
夫源病は実は目の前の夫です。
夫が姑という古来からのストレス源にとって変わったのです。
テレビの健康番組やワイドショーなど、多くの雑誌でも取り上げられるようになった夫源病
幅広い年齢層の妻が自分は夫源病と気づき、夫源病の妻たちから大きな反響を呼んでいます。
最近ではテレビタレントの上沼恵美子さんが
「夫源病」であったとの報道がされました。
上沼さんが体調を崩し病院で診察を受けたところ夫源病と診断されたのです。
夫に対しストレスを抱えすぎて体調不良になり
そして結婚41年目にして別居されたとの報道がありました。
このニュースでこの夫源病という病名が一気に全国に広まりました。
夫源病の具体的な症状
このような夫源病の症状に気づいていますか?
- 夫が休日で家に一緒にいると気分が落ち込む・体調が良くない
- なにげない夫の一言に、イライラしてしまう
- 夫と二人きりになると気疲れをしてしまう
- 将来子供が巣立ち夫と二人だけの生活に不安を感じる
- 夕方、夫が仕事から帰ってくると思うと動悸やめまいがする
- 夫が長期の出張に行くと体調が良くなり気持ちもホットする
- 夫の勝手な言動に、胃のむかつき、吐き気がしてしまう
- 夫婦関係にストレスを感じている
- 結婚生活に疲れてきている
夫が出張などで家を不在にしているときは症状が出ない又は軽くなる
そして夫の言動により、心身の症状が悪化しているなど
夫との因果関係に心当たりがある場合は、
夫源病の疑いが高いです。
「夫源病」になるとさまざまな病気の症状が出始めます
夫婦関係にストレスがたまることで
体のメインコントロール器官の視床下部や自律神経の動きにも障害が出るので
- 自律神経に関連する様々な症状
- ほてりや冷感
- 耳鳴り
- めまい
- ふらつき
- 発汗
- 口渇(口内乾燥)
- 肩こり
- 腰痛
- 動機
- 息切れ
- 胃痛
- 下痢
- 便秘
- 胃もたれ
- 吐き気
- 頻尿
- 本態性高血圧症
- 頭痛
- 難聴
- メニエール病
- うつ病
- 顔面麻痺
医師から以上の病名を診断され
通院してもなかなか良くならず、はっきりとした原因が特定できないので
治療を何年も受け続けても症状が改善されない。その場合は夫源病の可能性が高いといえるでしょう。
ストレス源になりやすい夫とは?
あなたの夫は大丈夫?夫源病危険度チェックリスト
チェックリストで確認してみましょう。
夫の言動を振り返って見てください。
- 周りからはいい旦那さんと言われるが自分はそうは思わない、外面のいい夫
- 外では愛想がよく優しいが家にいる時は人が変わったように何もしない
- 家事や子育てには自分からは参加しようとしない
- ありがとう・ごめんなさいという労いや感謝の言葉をあまり言わない
- 妻が病気になってもあまり心配してくれない
- 妻の帰りが遅いと不機嫌になる
- ほんの少し家事を手伝ってだけで自慢する「自称いい夫」
- 友達が少なく、趣味も特にない
- 家族を養ってやっていると思っている
- 妻の話を聞くよりゲームを優先する
- 自分勝手な言動で妻を振り回す
- セックスレス・自分本位なセックス
- 亭主関白のようなタイプで上から目線
いくつ当てはまっていたでしょうか?
4個ですか?8個ですか?
実は1つでも当てはまっていると少しずつ夫への不満がたまっていきます。
そして強いストレスとなって夫源病になります。
すでに心と身体に症状が出ていませんか?
夫源病になりやすい妻のタイプとは
夫源病になりやすい妻のタイプがあります。
次の項目に当てはまるものが多いならストレスをためやすいので注意が必要です。
- 嫌なことがあっても我慢してしまう
- 言いたいことがあっても言わない
- 家事や子育てを一人でがんばっている
- 手伝ってもらうことに罪悪感を感じてしまう
- 争うことが嫌で相手の意見に反論できない
- 周りの意見を大事にしてしまう
- 良き妻、良き母親でいなければいけないと思っている
- 世間から自分がどう見られているのか気にしてしまう
- 真面目で責任感が強いほう
- 夫が不機嫌だと自分のせいだと思ってしまう
上記の項目に当てはまるタイプの女性は
ストレスを抱え込んでしまいがちです。
妻として、母親としての役割をきちんとこなそうとする
良妻賢母タイプの妻は
「嫌なことも頑張って耐えなければ」「私さえ我慢すればみんなが幸せなんだ」
という思い夫に対する不満に耐えてしまい、それが大きなストレスとなってしまいます。
「良き妻」「よき母親」でいなければいけないと意識が高い人は
夫や子供に対して「理想の夫」「理想の子供」であってほしいと過度に期待してしまう傾向があり
理想通りにいかないことで、それが自分自身のストレスになってしまいます。
「夫源病」の対処法・改善法とは?
これまでに述べたように、府現病は夫のなにげない言動や夫の存在に対する不平・不満がストレスとなり
妻の心身に更年期障害のような症状が現れます。
したがっていくら病院に通院しようとしても、薬で症状を抑えても、根本の原因である
「夫の対するストレス」を取り除かなければ、夫源病は治りません。
ここで紹介する対処法は、お互いストレスにならない夫婦関係を気付くためのものです。
毎日夫に対してストレスを感じていることで
気分はイライラしたり、憂うつになっていきます。
そうなると、脳のエネルギー源であるセロトニンが減少し、寛容性が少なくなるといわれています。
寛容性とは人を許す心「細かいことはどうでもいいや」と思える心の余裕です。
夫と一緒にいることがストレスだと感じているのなら
自分が思っているよりもストレスをためています。
要求をやってくれたらうれしいこととして伝える
夫に代わってほしいと心で願っていても夫は変わりません。
夫の言動を変えるには、自分の要求を上手に伝えることも大切です。
例えば、使ったものを出しっぱなしにするのをやめてほしい場合
ただ頭ごなしに「どうして後片付けできないの?何度言ったらわかるの!」と夫に怒っても
「今やろうと思ってた」「いちいちうるさい!」などと反論されるか不機嫌になってしまうかです。
そんなときの上手な伝え方は
「あなたも仕事で疲れているのはわかるけど、自分で出したものは自分でしまってくれるとうれしい」
夫を立てながら
要求を「悪い点の改善」ではなく「やってくれたらうれしいこと」として伝える
すると夫はいいことをした気分になれるので気分良く要求に応じてくれるケースが多くなります。
そうすることで夫に対するストレスも緩和されていきます。
イラっとしたら夫にそのことを伝えること
夫に対するストレスをため込んでしまう妻は
夫に対してイラっとしても反論を飲み込み、耐え忍んでしまうことが最も危ないのです。
手が出るのは論外ですが、口げんかは立派なコミュニケーションです。
夫婦喧嘩を恐れて黙り込んでいると、意思疎通がなくなります。
一緒に暮らしているのに夫は何を考えているのかわからなくなり
夫に対してますます嫌悪感がふえてしまい、問題がこじれていきます。
そこまで問題をこじらせないようにするためには、気軽に本音を言い合える関係を作るのがプチげんかです。
夫の言動に対して自分がイラっとしたり、または悲しく感じたのなら
すぐに伝えるのです。
例えば、夫の帰りをずっと待っているのに遅くて連絡もない、そんな時は
「なんで連絡一つしてくれないの!」と言いたくなりますが、上手な伝え方は
「連絡がなくてさみしかった、連絡してくれたらうれしかったんだけど」
「自分の感情+要求+してくれたらうれしい」
先ほどの要求を伝えることと似ていますね。
不満を感じた時ほど女性は感情的になり怒りを感じてしまいます。
でもその怒りをそのまま相手にぶつけても、夫婦関係はうまくいきません。
悲しみの奥にある感情をそのまま素直に夫に伝えるのです。
さみしい・心配だった・悲しい・不安・苦しい・つらい・怖い
などたくさんあるかと思います。
その気持ちを夫を責めることなく伝えてみてください。
そのほうが夫の心にも伝わりやすくて
次からは妻の要求に応えようとしてくれるようになっていきます。
お互いに心地よい距離間の夫婦関係ができるプチ別居
夫が黙り込んでプチげんかが成立しなかったり
「そばにいるのも不快で苦しい」というほど嫌悪感を感じてしまうと
夫源病の症状は悪化していきます。
一時的に物理的に距離をとることで妻の症状が安定していきます。
それはプチ別居をしてみるのが一つの手です。
いつも家に一緒にいて苦しいのなら
しばらく妻が家を出て、お互いに頭を冷やすのです。
ポイント①まずは夜の外出から始める
いきなりプチ別居を決行すると夫が困惑したり、怒り出したり
夫婦関係が険悪な状態になってしまうかもしれません。
まずは飲み会など夜間に家を空けることから始めましょう。
次に1泊そして次第に長期の旅行と少しずつ慣らしていくといいでしょう。
ポイント②夫の身の回りの世話はせずに出ていく
留守をする間、夫の身の回りのことが心配になるかもしれません。
最初のうちは食事を用意してもいいかもしれませんが
慣れてきたら「あとはよろしくお願いします」とほったらかしにして
出るのがベストです。これは、夫が自分で身の回りのことをする機会を与え
妻への依存を減らすきっかけにもなるので
夫のためになる行為でもあります。
ポイント③外出中は夫の心配をしない
プチ別居は夫のいない時間を満喫するためのものです。
帰ったら夫をねぎらってあげましょう。
笑顔で「留守番ありがとう」の一言も忘れずに。
離れていた間どうしていたか、お互い報告しあうのもいいでしょう。
プチ別居の目的は「夫婦の再構築」にあります。
いわば、相手とちょうどいい距離感を取るための練習です。
練習を何度かしてみて、お互いに心地よい距離感の夫婦関係を再構築してください。
夫に対するストレスをその場で発散するには
プチ別居をおすすめしましたが
子供が小さかったり、事情があってできない場合もあるかと思います。
そこで手軽にできて日々のストレスをうまく処理するための
手軽にできるストレス解消法を紹介します。
夫へのイライラをぐっと我慢してため込んでいると、そのうち爆発してしまいます。
夫婦関係がますます悪化してしまうので
怒りや不満を感じたときは、早めにストレスを解消しましょう。
■大声を上げる、叫ぶ
大声で叫ぶと、いらいらした気持ちがスッキリします。
人気のない海で叫ぶことができれば気持ちよさそうですが
そんな理想的な状況はなかなか作れません。
そこでお勧めなのはカラオケです。
最近は一人でカラオケに行く人が増えてきているので
個室の一人カラオケで感情移入できる曲を歌ってみるとスッキリします。
■泣く
映画やドラマ、小説、音楽など、自分が感情移入できるものを利用して
思い切り泣いてみましょう。
涙とともにストレスも流れ去って泣き終わったころにはスッキリしています。
普段我慢強い人ほど効果は絶大です。
■愚痴を言う
気の置けない友人に夫に対する、不満や怒りなど
感じたことを愚痴ってみてください。
親身になって聞いてくれて友人には
「愚痴を聞いてくれて元気になったよ、ありがとう」
というお礼を伝えてくださいね。
友人も元気になったあなたを見てうれしく思ってくれますから。
■ものに当たる
人や動物に向ける暴力は絶対にしてはいけませんが
クッションや丸めたお布団など、ものに当たるなら問題ありません。
■運動する
空いた時間に軽くウォーキングをするだけでも
体内の血行がよくなり、脳への血流も増え
思考が前向きになっていきます、運動不足も解消できて一石二鳥です。
■秘密を持つ
不倫や借金など結婚生活が破綻するような秘密は問題ですが
夫に内緒で豪華なランチを食べる、欲しい服やバッグを買うなど
自分を満たしてあげることで、夫にも優しくなれます。
■瞑想する
自立訓練法として瞑想があります。
目を閉じ体の力を抜いて呼吸だけに集中してみると
心と体がリラックスできていきます。
妻が原因で夫の心身が不調になる「妻源病」
夫源病の逆のパターン「妻源病」(さいげんびょう)
これは妻のなにげない言動に対するストレス、妻の存在そのものが
強いストレスとなり、夫の心身にめまい,動悸、頭痛、自律神経の乱れ、不眠…といった
中高年の男性に多いメンタル疾患と生活習慣病などの「男性更年期障害」
ような症状が現れることをいいます。
男性は会社など外出する機会が多く、妻がなる夫源病に比べると
妻源病にはなりにくいといわれます。
妻源病の症状を訴えるのは優しく、真面目で、責任感の強い男性がなりやすいです。
近年では30代から40代の働き盛りの男性でさえも、その症状を訴える人が多いのです。
妻から家事や子育ての協力を求められ、ゆっくり家で休むことができなかったり
給料が希望の額ではないと言われたり
家にいても居心地が悪く、仕事が終わっても家に帰りたくないという気持ちになっていきます。
そして妻と一緒にいると肩こりや頭痛、やる気がでない、気分が落ち込むといった心身に症状が出始めます。
妻源病の症状を改善させていくには、夫源病と同じ対策が有効です。
プチげんかやプチ別居、ストレスを適度に発散していくこと
お互いにちょうどいい距離感を見つけることです。
幸せになるために結婚して、共に生活をしている相手が原因で
毎日ストレスで苦しいというのは非常に世知辛いかもしれませんが
夫源病・妻源病はお互いの関係性を見つめ直すいい機会です。
夫婦関係を再構築して、お互いを支えあいながら健やかに楽しく歳を取っていく
いつまでもお互いをベストパートナーだと思えるように
この機会に一度夫婦関係を見直してみるのもいいでしょう。